ストレスが溜まったり仕事が忙しかったり、辛いことや悲しいことがあった時。自分の好きなものに手を伸ばしてしまうのではないですか? 自分の好きなものだけを好きなだけ食べる。これが一番手っ取り早いストレス解消法です。
そこでおすすめなのが食欲をコントロールするツボです。このツボを毎日刺激していると、自然と食べ過ぎを予防することができます。
運動はしたくない、時間もかけたくない。そんなものぐさの方にもできます。耳にあるツボを刺激するだけで食べ過ぎを防ぐ耳つぼダイエットです。
耳ツボダイエットとは?
一見なんだか怪しげの耳ツボダイエット。ツボの効果に合わせて刺激しコントロールしていくことで減量することができます。
東洋医学の考えに基づき、耳にあるツボを刺激して食欲を抑え、痩せる体質に改善していきます。体の力を利用して自然に痩せていく方法です。
鍼灸の世界には、体と心の不調は全身を巡るエネルギー(気血:きけつ)が滞ることで起こるという考え方があります。
この考え方からエネルギーの通る道(経絡:けいらく)の上に点在するツボを押したり温めたりするなど刺激し、エネルギーの流れを整えることで不調の改善にアプローチしていきます。
痩身を目的としたいわゆる耳ツボを刺激する治療も、古来東洋医学で用いられてきたものです。日本でも鍼灸師を中心に20年以上行われています。
そもそもツボとは体内の各器官につながる点のようなものです。そこを刺激することで様々な効果をもたらします。ツボと言うと手足が知られていますが耳にも重要なツボが多く存在しています。
「飢点」というツボを始めとするダイエット効果のある耳ツボを刺激するだけなので簡単にできます。ストレスも感じることがなく、意識して食事制限しなくても自然に痩せることが可能です。
食欲を抑制する耳ツボの位置
耳には口、胃、食堂のツボやホルモン分泌を良くするツボ、便秘解消に効果のあるツボが集中しています。耳ツボの中でダイエットで最も効果が高いと言われているのが飢点(きてん)です。
ダイエットで一番辛く自力で何とかしないといけないのが食欲の抑制ですね。飢点は刺激することで食欲が減退し、自然と食事の量が減らすことができるツボです。
耳の穴の前にある突起(耳珠)の中央にあります。「飢点」は神経に働きかけるツボなので、我慢しているという意識もなくダイエットできます。
耳ツボダイエットのやり方は、手の親指と人差し指で耳たぶをつまみ、息を吐きながら少し痛いくらいの強さでつまみ、吸いながら離します。
刺激の仕方
いつ? 食事の30分前
どうやって? 両方一緒に刺激する
時間は? 3~5分繰り返す
ツボを刺激するだけで食欲が自然に抑えられ、ローカロリーの食事でも満足できるようになります。食事時間の30分前にツボに米粒をセロハンテープで貼り付ける方法も同様の効果があるようです。
耳ツボダイエットの注意点
指で耳ツボを押す時は爪を短く切り、手洗いするなどして清潔な状態で行うようにします。
耳の皮膚は薄く柔らかいため爪などが伸びていると傷が付きやすく、雑菌が入って炎症を起こす恐れがあります。また耳つぼを刺激後に食事をする場合、お水を飲んでからが効果的です。
耳ツボダイエットを成功させるコツとして、生理日の前後は無理をしないことです。生理の前後は脂肪や水分を溜め込みやすい時期だからです。
ダイエットをしても効果が出にくいので、生理が終了して身体がスッキリしてから始めるようにして下さい。
耳ツボダイエットの効果はある?
耳ツボダイエットの方法は食事をとる30分前に耳の真ん中あたりにあるツボを刺激するだけ。本当にこれだけと疑いたくなるかもしれませんね。
耳ツボを押すだけでダイエット効果があるとはチョット信じられない、という半信半疑の方は多いと思います。
これまで食事の量をセーブしたり、運動を頑張ってきた人からすると、それだけで痩せられるなんて信じられないと思う人もいるでしょう。
どんなダイエットのやり方にも共通していますが、効果には個人差があります。食事量をセーブしたい、食欲が旺盛な方は効率よくダイエットできるかもしれません。
2016年日本肥満学会で、東洋医学由来の耳ツボにアプローチする方法でダイエットを行った女性1000名(10~70代)のデータを解析・検証した論文が発表されました。
この研究では、痩身にかかわる耳ツボ6か所に金属またはセラミックの粒を貼りつけ、3か月間にわたって体重や体脂肪率などを計測しました。
その結果、平均体重が約63kgから約57kgに減少し、体脂肪も減少したことが報告されました。また耳ツボの刺激により食欲がおさえられ、間食も減少したという結果を得られています。
ツボ治療の本家中国にも、耳ツボに生薬を貼って肥満を解消するプログラムがあり、効果を上げているようです。一度試してみる価値はありそうですね。
ただし極端なダイエットは健康を害する上に、必ずといっていいほどリバウンドを招きます。1ヶ月に1kg前後の減量をめどに進めましょう。