肥満の原因は生活習慣によって様々ですが、一般的には食べ過ぎと運動不足といいますね。
炭水化物、タンパク質、脂質は吸収や代謝の違いで体脂肪へのなりやすさが違うだけで、過剰に消費しなければ体脂肪として蓄えられるのは同じです。体重を落とすのに最も効果が高いのが食事制限で、その次に20分以上の有酸素運動です。
ところが、ダイエットをしていても少しも体重が減らない、食べていないのになぜ?という人がいるのではないでしょうか?これはどのようなことが考えられるのでしょうか。食べていないのに太るとは、これほど辛いものはないですよね。
太る原因にはいくつか原因があります。効果的にダイエットするためには、まず太る原因を知ることが大切です。太る原因を知ることで健康的なダイエットができます!
太るのはアレルギーのせいかも
肥満には様々な原因が考えられますが、ストレスや自律神経、代謝の問題など。あまり食べていないのに太るのがアレルギーのせいだとしたら…。
太りやすさを探る最新検査に「遅延型フードアレルギー検査」というのがあり、小麦アレルギーであることを知った人がいました。そこでグルテンフリーを行ったところ、はじめの3週間で5キロ、半年でさらに5キロ落ちたそうです。
グルテンフリーとは、小麦などの食品に含まれているグルテンを取り除いた食品のことです。グルテンは、小麦に水を加えることで生成されるタンパク質で、粘着性や弾力性を持ちます。パンのふっくらした食感や、うどんのコシはこのグルテンによるものです。
遅延型フードアレルギーは、IgE抗体が関係する即時型のアレルギーと違い、IgG抗体が引き起こすアレルギーのことです。数時間かけて症状が出るため自覚がない人が多いですが、アトピー性皮膚炎や慢性疲労、頭痛、うつなど様々な慢性的不調の要因になっている場合があります。
私もこれに当てはまります。グルテンフリーを実践してみたら、びっくりするほど体重が落ちました。フードアレルギーの検査はしていませんが、たまにピザを食べると顔にブツブツが発生し、肌が不調になるので間違いないと思います。
体がむくんでいる
ダイエットをしている人は、体が冷たくなりがちです。食事の回数を減らしたり、サラダばかりを食べていたりすると体温が上がりません。冷えは血流悪化につながり、水分や老廃物がうまく排出できなくなります。
症状として現れるものはむくみです。見た目だけでなく水分によって体重も増えます。手首や足首、顔全体までもっさりした印象に…。食べていなくて太るのは、体に余計なものが溜まっているからかもしれません。
水分をたくさん取ると、体が水分を溜め込んでむくみます。だからといってむくみを警戒して水分を減らしすぎるのも良くないです。それは水分が足りないと基礎代謝が下がってしまい、脂肪が燃えないからです。
難しい話ですが、のどが渇いているときは我慢しないで適切な水分補給をして下さい。一度にたくさん飲むのではなく、200mlくらいの水分をこまめに飲みましょう。タイミングとしては朝起きた時、食前、運動や入浴の汗をかく前後、寝る前などです。また塩分のとりすぎは体がむくみます。
栄養が偏っている
食事の量が減ると、必ずといっていいほど直面するのがこの栄養の偏りです。肥満と栄養失調は真逆のように思えますが、実はメタボリックシンドロームと診断された人の殆どが、同時に栄養失調になっているのです。実際に小食の人でもメタボと診断されるケースが有り、その多くが栄養失調に起因しています。
人の体の20%を構成しているのがタンパク質です。不足することで筋肉がつきにくくなる、血液の循環が悪くなる、といったことが起きます。筋肉がつきにくいと基礎代謝が落ち、血液の循環が悪いとむくみが生じやすくなります。
特に日本人は食生活がお米であるため糖質をとることが多く、タンパク質が不足しやすいです。豆腐やエビ、貝類などの低カロリーでタンパク質の多く含まれている食材もあるので、ダイエット中はそういった食材を取り入れてみて下さい。
またカロリーばかりを気にして、お菓子を食べたからご飯は食べないという生活をしていませんか?摂取カロリーの計算するのは良いことですが、ポテトチップスでお腹いっぱいにしていると塩分の摂り過ぎや栄養の偏りで、全くダイエットと逆効果です!
正常の範囲かもしれない
人間の体は全く食べなくても、意外と体重は減らないものです。2~3日お腹を壊しても0.5kgしか減らなかったという人もいるのではないでしょうか。
ダイエットで1日の摂取量を1500~1200kcalまで抑えたとしても、いきなり結果は出ないです。むしろ体重は増えたり減ったりを繰り返します。食べていないのに太るのではなく、体重が減らないのは正常範囲と考えてみてもいいかもしれません。
ダイエットして運動をしているのに、体重が増えるという人もいるかもしれません。これもダイエットの経過中にはよくあることなんです。今まで運動をしていなかった人が運動を始めると、脂肪が減るのにつれて筋肉がついてくるようになります。
この時、見た目が締まって部分的に細くなっていても、体重は減りません。それどころか数g単位で増えていることもあります。いずれ筋肉が付けば自然と基礎代謝が増え、体重も減り始めるはずです。
最近の研究で明らかになったのは、腸内環境と肥満の関係です。腸内フローラと言われる腸内細菌の集まりの状態により、太りやすいか太りにくいかの傾向が決まるようです。
便秘になると、ただでさえお腹がぽっこりしますが、体全体に影響を及ぼすものなのです。ダイエットで食生活が乱れることで、乳酸菌などの働きが低下すると腸の動きも悪くなり太りやすい体になります。
食事のカロリーばかり気を取られがちですが、その内容こそ見直す必要があるかもしれません。