手っ取り早く体重を落としたいときや、食べ過ぎで体が重い時などに行うといいのが断食です。体は48時間何も食べないと、自然と排泄モードに切り替わり、消化器官や肝臓に溜まった毒素を体外に排出することができます。
断食すると、どっさりと便が出ます。何も胃腸に入れないと、ありとあらゆる毒素が出てくるのです。これがまたびっくりするような臭いなのです。でも恥ずかしがることはありません。それは、お腹の中にそれだけ臭う毒素を抱えていたということだから。
体を解毒するデトックス効果が高いので、体質改善ができます。日頃使いすぎな内臓を休めたり、本格的にダイエットを始める前の準備として、痩せた後のキープとしてやってみても良いでしょう。出してしまったら後はすっきりです。
自宅でできる断食のやり方はいくつかありますが、1日断食、月2回の半日断食、週末プチ断食の方法について紹介します。自分のペースで出来る範囲で行うのが良いでしょう。
体が強くなるマイルド断食 野菜ジュース(1日断食)
たった1杯の野菜ジュースで免疫力を高められる、野菜ジュースと水で1日を過ごすマイルド断食です。この断食の目的は、消化器官に休養を与えることで体をリセットして強くします。
マイルド断食を行う時期は、春か秋が適しています。夏や冬は暑さ・寒さに対応するために、エネルギーが必要な季節です。そんな時にマイルド断食を行うとエネルギー不足になり、体調を崩してしまいかねません。また、体脂肪が15%以下の人や心臓に疾患のある人はお勧めではありません。
マイルド断食で飲むジュースは、フレッシュな野菜と果物を使います。ビタミン、ミネラル、食物繊維がきちんと摂れて、食品添加物の心配もないのがメリットです。
野菜ジュースだけで、1日を乗り切れるのかと不安に思うかもしれませんが、大丈夫です。野菜と果物には果糖という糖分が含まれていて、これが1日を乗り切れるだけのエネルギーになるのです。
材料:トマト1個、ニンジン1本、ほうれん草1/2、レタス3枚 |
この材料で飲みにくい場合は、リンゴ1個かレモン汁1個を加えます。ミネラルウォーターを加えてもOKです。朝・昼・晩に1杯ずつ、食事代わりに飲みます。翌日はおかゆなど消化の良いものを食べましょう。
マイルド断食の効果
野菜ジュースは胃腸に負担をかけません。それは野菜や果物そのものに、消化を促す消化酵素が含まれているからです。マイルド断食は、老廃物の排出や体の若返りにとても効果があります。
腸はストレスを受けやすい器官です。腸の機能が低下すると便秘、下痢に悩まされます。しかし頑固な便秘で悩んでいる人でも月2回のペースで2か月間マイルド断食を行えば、それまでの苦しむが嘘のように快便が続きます。
水分が少ないジュースなので、人によっては飲みにくいと感じるかもしれませんが、一度体験すると、体が変わっていくのが分かるでしょう。便秘は解消できて肌のコンディションも格段に良くなります。免疫力が高まった体は、内側も外側も綺麗になります。
次に月2回行う半日断食の方法を紹介します。
酵素ドリンク(月2回)
月2回の酵素ドリンクは、痩せる仕組みの消化器に休養を与えてリセットします。前日の夕ご飯を早めにとり、翌日の昼まで野菜と果物をミックスしたジュースで半日過ごします。プチ断食中、下の材料で作った酵素ドリンクを数回に分けて、ミキサーかジューサー1杯ぐらい飲みます。
材料:トマト、ニンジン、大根、小松菜、レモン、ブルーベリー、リンゴ |
体内では胃や腸、肝臓、すい臓などの消火器が、毎日バケツ1杯分(約5リットル)の消化液を分泌しています。なかでも胃液は約1.5㍑にもなります。相当な労力を使って生産しているのです。
3度の食事、そして間食。24時間休みなく働き続けています。胃や腸の消化器が疲れると代謝が下がり、体は太りやすくなり、体調も崩します。
胃や腸を疲れさせないためには、消化にいいものを食べる、間食をしない、一定の間隔で食事をすることが大事ですが、それ以上に排便の機能を高めることも重要です。
つまり、きれいに掃除してあげるのです。排便は排尿、発汗、呼気とともに体内の老廃物や有害物質を取り除く役目を持っています。掃除が行き届くことで、胃腸は元気を取り戻します。
老廃物は食事で取り入れた栄養素などのカスや不要になった物質です。有害物質は食べ物を通して体内に入った水銀などの金属をいいます。
酵素ドリンクの効果
酵素ドリンクはビタミンやミネラル、食物繊維がたっぷりですが、何より消化を助ける食物繊維が豊富です。威力は凄く、消化されずに残っていた食べ物や宿便、老廃物、有害物質がどっさり排出されます。
プチ断食は、胃腸に負担がかかりません。消化力はもちろん上がり、頑固な便秘も解消することで体内から毒素が消えて、肌にハリやツヤが戻ってきます。
痩せる体を作るだけでなく、体の若返りにも大きな効き目があります。プチ断食は月に1~2回行って、定期的に痩せる仕組みのお手入れをしましょう。
週末プチ断食(週2回)
断食をするには、それなりの体力が必要です。そこでおすすめなのが週末断食です。比較的簡単ですが、断食の効果は十分期待できます。
週末プチ断食の方法①
まずは朝食の食事を抜いてジュースだけにする方法です。
1日の献立は、
朝:フルーツジュース
昼:野菜ジュース
夕:和定食1人前
というパターンです。
朝のジュースはできるだけ、ストレート果汁100%を選ぶようにし、市販の濃縮還元果汁はやめておきます。お昼の野菜ジュースも同じです。どうしても無理なら、市販の無添加野菜ジュースを選ぶようにして下さい。
ジュースの他にも、なるべく多くの水分を摂ります。一度にたくさん飲むだけでなく、少しずつ回数を多くして飲むのがポイントです。夜の和定食は焼き魚にご飯、味噌汁に漬物などで、旅館の朝食のイメージです。
②つ目は、①の逆パターンです。朝にお腹が減るタイプの人は、こちらの方法が向きます。パターンは以下の通りです。
朝:和定食(ご飯、味噌汁、魚、漬物)
昼:和洋中いずれかの定食1人前
夕:野菜ジュース
夕食時には野菜ジュースの他に、市販の栄養補助ドリンクやゼリーを食べても良いです。ポイントはとにかく夜は胃腸にできるだけ食べ物を入れすぎないことです。朝も昼もきちんと食べているので、夜は胃腸を空っぽにして、なるべく休ませるようにします。
③2日間リンゴだけを食べる方法
昔流行ったリンゴダイエットのように、何日もリンゴを食べ続けるのは危険ですが、2日間だけなら断食効果が得られます。できるなら、固形のリンゴではなくジュースにして飲むと、体内の毒素の排せつがより期待できます。
朝:リンゴジュース
昼:リンゴ
夕:リンゴ
またスープ断食もおすすめです。オニオンスープやミネストローネなど、脂肪分の少ないスープを鍋一杯に作って、それだけを食べる方法です。この場合注意したいのが、スープを作る段階で塩分を加えないことです。食べるときに粗塩を振る程度にして下さい。
プチ断食の注意点
プチ断食が終わったら回復期をとるのが大切です。おかゆやスープなど、胃腸に優しいものを食べて、徐々に通常の食事に戻していきます。いきなり焼き肉などしっかりしたものを食べると、胃腸が驚いて体調を崩してしまうので、気を付けてください。