体脂肪は適度な量であれば体にとって大切な役割を果たします。体脂肪は体内にある全ての脂肪のことを言いますが、皮膚の下や内臓まわりに蓄えられた中性脂肪のことを指します。
中性脂肪はアルカリ性でも酸性でもなく、その中間の性質を持つことから、そのように言われているのです。皮下脂肪は体温を保ったり、子宮や内臓を外部の刺激から守ったりする役目があり、排卵の準備をする働きもあります。
体脂肪が少なすぎてもよくないのはご存知ですか? 体脂肪の割合を示す体脂肪率が22%前後以下になると月経周期が崩れ、10%台では卵巣が正常に働かなくなり、出産することが難しくなってしまうのです。
皮下脂肪と内臓肥満について
皮下脂肪の肥満は、下半身が丸みを帯びて豊かになります。その形から「洋ナシ型肥満(皮下脂肪型肥満)」ともいいますが、女性に多いタイプです。内臓脂肪は程々の量であれば、血液の健康を保つホルモンを分泌します。
ところが、付き過ぎてしまうと、過食を招くことになったり、血圧を上げたりするホルモンが分泌されて生活習慣病を引き起こすことになります。お腹だけがポコっと出るので、「リンゴ型肥満(内臓脂肪型肥満)」と呼ばれます。
更年期を迎える頃に、基礎代謝力や女性ホルモンの分泌の低下が進んで、内臓脂肪をため込みますが、この頃に生活習慣病になる人が増えてきます。生活習慣病は、30代から内臓脂肪をため込んでいる人に多いといわれています。
内臓脂肪は付きやすいものですが、食習慣の改善とウォーキング程度の運動習慣で簡単に落ちます。その一方で、皮下脂肪はかなり頑固で一気に落とそうとすると、ハードな食事制限やトレーニングが必要ですが、内臓脂肪を落とせば自然に減ってきます。
30代からのダイエットは体の老化と向き合いましょう。
20代の肥満は、食べ過ぎと運動不足が主な原因なので、厳しい食事制限やハードな運動などのダイエットでも、体は耐えることができます。しかし、30代からは体が変わり、太り方も変わってきます。体にやさしく自然に痩せるようにしていきましょう。
内臓脂肪をまず落として、つきにくい体にしてから皮下脂肪を減らしていきます。30代からのダイエットは、体の老化と向き合うことが大切です。
体脂肪はゼロにすることはできませんが、内臓脂肪は最小限にとどめておきましょう。自分の体脂肪率を知るには、基礎代謝量なども測定できる体重計の体組成計を使います。1万円前後で購入できるので、ぜひ持っておきたいアイテムです。