コレステロールが高いのは良くないと信じている人が多いかもしれませんが、低ければいいというものでもないです。コレステロールは、女性ホルモンの材料で細胞膜を作る上でも重要なものです。
肉や揚げ物を食べた時の消化に必要な、胆汁の材料になるのもコレステロールです。たんぱく質を多く摂取しなければならない私たちにとって、胆汁がきちんと分泌できるかどうかは大きな問題です。
コレステロール値に一喜一憂する必要はなく、コレステロール値が飛びぬけて高すぎると、問題があるかもしれませんが、いつまでも若々しくいるためには、コレステロールは必要であり、体を作る大事な材料なのです。
コレステロールが怖いのは酸化や糖化
日本では、脂肪はとにかく少ない方がいいと考えられていて、たとえば「卵をチーズ食べるとコレステロール値が上がる」という固定観念が今でも根強くあるようで、気にして食べるのを控える人がいるようです。
これも古い情報の一つで、コレステロールは肝臓で必要に応じて作られているため、食事の影響はわずかであると言われています。
卵やチーズにコレステロール値を上昇させる働きは、心配するほどでもない(でも食べ過ぎは注意)と証明されているので、これまで我慢して、控えめにしていたという方は、安心して食べることができます。
コレステロールが怖いのは、酸化や糖化してしまうことです。これが私たちが最も老けさせる原因であり、血管にとっても有害です。食事で気をつけなければいけないのは、コレステロールを気にするよりも、体の糖化や酸化を促進する食べ方です。
酸化を促進してしまうもの
酸化を促進させてしまう食べ物があります。脂肪が全て悪いものではありませんが、アイスクリームに入っている飽和脂肪酸や、マーガリンに入ってるトランス脂肪酸のように、控えたほうがいい脂肪があります。
スナック菓子やフライドポテトなど、長い時間空気に触れている油や、使い古して酸化した油も控えるようにします。
糖が体を焦がす
糖化は肌の透明感やハリを奪い、くすみを招くので、老化の原因として注目されています。タマネギをフライパンで炒めると茶色になりますが、糖がたんぱく質や脂質と結びついて焦げつくことを「糖化」と言います。
血液中の糖は決して悪物ではなく、急激に増えて長い時間血液の中にあると、糖が体中のたんぱく質と結びつき、体を焦がしてしまうのです。こうして焦げてしまったたんぱく質は、除去されずに蓄積されます。
糖化が美肌の大敵なのは、体内で最も糖化の影響を受けやすいのがコラーゲンだからです。他にも体に備わっている天然のアンチエイジング剤の力まで抑制するので、老化をさらに促進してしまうのです。
白米やうどんなどの精製した炭水化物は、血糖値が上昇しやすいので、これを意識するだけでも糖化を抑えられ、グッと太りにくくなります。