女優の原日出子さんは、ある食事法やトレーニングなどで人生最大の体重から復活できました。この食事法は数ある糖質制限の中でもやりやすいですが、主食の炭水化物を抜くため、2週間や1か月といった短期間ダイエットに向いています。
優しい笑顔、ふんわりとしたイメージが人気の女優、原日出子さんは45歳頃から更年期の不調があり、ひどい貧血で運動も止められていました。さらに母の介護などの忙しさやストレスが重なったことで、人生最大に太ってしまったそうです。
そう振り返るのは2014年で今から2年前のこと。この頃は心身ともにストレスが多く運動不足も感じていた時で、体脂肪率も40%近くありました。そこで、原さんはダイエットに目覚めたのです。
きっかけは乳腺専門医、医学博士、そして独特のアンチエイジングを実践していることで有名な南雲吉則さんとの出会いでした。原さんは健康雑誌の対談で真剣に痩せる方法を相談し、それから色々と段取りしてもらうことになり、食事改善とトレーニングをスタートします。
血液検査などで健康状態をきちんと把握し、そのうえでのダイエット指導です。南雲さんからは糖質コントロールの食事法と筋トレを指導され、同じ南雲クリニックの斉藤さんからは健康を目的としたケトジェニックダイエットの指導を受けました。
トレーニングは南雲さんを細マッチョに仕立てたパーソナルトレーナーの瀧井さんが担当。こうして専門家たちのサポートを受けたことで原さんは徐々に健康を取り戻し、半年ほどでボデイラインのシェイプアップに成功したのです!
原日出子さんがとんとん拍子に痩せた「ケトジェニックダイエット」がどんな方法かというと、これは痩せる食事法ですが、食べてはいけないNG食材もいくつかあるのでご注意ください。
ケトジェニックダイエットとは?
糖質制限系ダイエットでも群を抜いてメディアに取り上げられることが多いダイエット法で、ズバリ「食べて痩せて健康になる食事法」です。
もともとは病気を治療する目的から始まった食事法で、機能性医学に基づく栄養指導で成り立っています。正しく実践すれば健康になれ、栄養不足になることはなく筋肉の減少も最小限に留めることができます。
通常食事によるダイエットは1か月に1kgが理想といわれています。それは自己流の食事制限ではどうしても、栄養バランスが取れず体に負担がかかるからです。しかしケトジェニックの場合、体の中から健康になれると同時に、脂肪だけ燃やすことができるダイエット法なのです!
糖質をできるだけセーブし、タンパク質、食物繊維とミネラルを通常よりもかなり多く摂るのがケトジェニック食事法ですが、カロリーのことは忘れることです。とりあえず1週間はご飯やスイーツは絶対NGで、毎日同じ条件で体重と体脂肪率を測定します。
仕事にプライベートに多忙なあなたでもできるシンプルな3原則を紹介します。
ケトジェニックダイエットのやり方
ルール1 糖質を制限
ケトン体を作り出すために必須条件は糖質制限です。糖質は炭水化物から食物繊維を除いたものです。摂ってもよい糖質の量は1食20g以下で1日当たり60g以下。糖質量が100gあたり10g未満の食品・食材は低糖質食品としてみなし、1食分の糖質量にカウントしなくても良いです。
ルール2 タンパク質をしっかり摂る
1日に取るべきたんぱく質の量は体重1kgあたり1.2~1.6。(多くても2kgは超えないように)例えば体重55㎏の人なら55×1.2~1.6=66~88g必要です。
肉や魚は正味量の約20%がタンパク質量なので、もし体重55㎏の人が肉だけで必要なたんぱく質を摂るなら、1日330~440g食べる計算です。良質のたんぱく質であれば植物性、動物性どぢらでもよいので、卵や大豆製品も賢く取り入れます。
食材に含まれるたんぱく質の目安は、肉100g(20g)、魚肉100g(20g)、卵1個(約6g)、豆腐1丁300g(20g)、大豆100g(10g)、豆乳100ml(7g)、納豆1パック40g(6.6g)
ルール3 葉野菜などは肉や魚と同量以上の量
1日に取るべき水溶性と不溶性食物繊維の総量は20g以上です。葉野菜は重量の3~5%が食物繊維のため、食物繊維の1日の摂取量を生の葉野菜に換算すると400~670gです。両手山盛り以上の野菜をサラダにして食物繊維が約20g取れるとしています。
また肉・魚と野菜・キノコを同量ずつ食べることを推奨しています。ただし野菜の中でもイモ類、根菜類には糖質が高いものが多いので少量にします。
以上の3つが3原則です。小麦粉や米粉、砂糖などを使用しているスイーツなどは論外ですが、ゼラチン、寒天、大豆粉、ふすま粉、おからなどを利用したスイーツならおやつを食べてもOKです。
食べてOK、食べたらNG食材リスト
ケトジェニックダイエットで気になるのが具体的な食材です。食べてもいいのは糖質が少ない食べ物ですが、意外な食品に糖質がたくさん含まれていますので気を付けましょう。
食べてOK
- 牛、豚、鶏、羊など肉類全般、魚介類全般、大豆製品。特に大豆製品は女性ホルモン量が少ない40代後半以上の女性は上限なしでOK。
- バター、植物油。特にオメガ3系脂肪酸を含むオイルを推奨。中鎖脂肪酸でできたココナッツオイルは1日大さじ2杯を推奨。
- 葉野菜、海藻、きのこ(毎日大量に摂るつもりで)
- 糖質の少ない果物、チーズ、ナッツ類、カカオ比率の高いビターチョコレート
- 焼酎、ウオッカなどの蒸留酒、辛口ワイン(少量ならOK)
- 糖質の少ない調味料(塩コショウ、酢、マヨネーズ、ハーブ類)
食べたらNG
- ごはん、麺類、パスタ、パンなどの炭水化物
- スナック、菓子全般
- 糖質の多い根菜、イモ類
- 小麦粉を含む加工食品
- 糖質を含む調味料(砂糖、みりん、ケチャップ、ソース、市販のドレッシング)
- 牛乳、ヨーグルト。乳糖を含み遅延型食物アレルギーの確率が高いといわれているためです。牛乳の代わりに無調整豆乳を選んで。
- ドライフルーツ
- 市販の野菜ジュース、フルーツジュース、人工甘味料入り飲料全般
- ビール、日本酒、梅酒、紹興酒などの醸造酒、酎ハイやカクテルなど甘いアルコール類
ケトジェニックダイエットが向いていない人
腸内環境によっては、肉食に適していない人がいます。長年穀物中心の食生活を続けてきて腸内細菌が草食動物型になっている人は、腸内環境を悪化させてしまうケースがあります。
ケトジェニックを始めてから下痢や便秘を繰り返す、お腹が張る、おならが多い、臭いなどの症状がある人は、食べる量を減らしたりして様子を見ましょう。また健康的な人向けの食事法であるため、糖尿病、腎臓・肝臓に問題のある人は主治医と相談するようにして下さい。
やってもよい期間は2週間を目安に、最長でも1か月以内です。1か月以上継続したい場合、血液検査を受けるなどして体調や健康状態をチェックしてから行うようにしましょう。
まとめ:
原日出子さんが痩せたケトジェニックダイエットは、モリモリ食べて健康的に痩せるメソッドです。個人差はありますが1週間で数kg減ることもあります。まずはケトジェニック3原則に沿った食事スタイルに切り替えることからチャレンジしてみて下さい。
炭水化物を抜くのは無理だと感じるかもしれませんが、短期間で痩せたいという目的があれば、1週間だけでも続けてみませんか?健康的になる食事と軽い運動も取り入れて、スリムなボデイを手に入れましょう!