スーパーには新米や新物のサンマなどが並び始め、秋の気配を感じるこの頃です。食欲の秋であるこの季節は、美味しい物がたくさん出揃うので、ダイエッターには我慢を強いられそうな辛い時期ではないですか?
秋のダイエットが難しい理由は、何といっても食欲!夏の暑い間は夏バテなどでめっきり食欲が落ちていた人も、涼しくなって過ごしやすくなってくると、何だか食べ物が美味しいと食欲が増してくるものです。
この食欲がアップするのは、夏バテしていた消化器官が回復して活発になってくるためで、順調だった減量ペースが涼しくなるとストップしてしまうケースが多くなります。
そして夏の間、そうめんや冷やし中華などの冷たい食べ物や飲み物の多い食生活で内臓が冷え、代謝が落ちていることも一因と言われています。そうした食生活では、代謝が低下するだけでなく、栄養バランスが崩れがちです。
ダイエットには、バランスのとれた和食が理想的です。秋の味覚が豊富に手に入る食材を手に入れて、ダイエットに必須のたんぱく質や食物繊維、ビタミン、ミネラルなどの栄養素をしっかり補いたいもの。注目したい秋の味覚は、秋刀魚、茄子、栗の3つの食材です!
注目したい秋の味覚
秋刀魚(さんま)
さんまの代表的な栄養素と言えば、DHA(ドコサヘキサエン酸)やEPA(エイコサペンタエン酸)です。これらはオメガ3脂肪酸という脂肪で、亜麻仁油など一部の植物油や魚の脂にしか含まれていない脂肪酸です。
血中コレステロール値を下げ、高脂血症や動脈硬化の予防に効果があります。また、この脂肪酸は体に脂肪として付きにくいので、ダイエット中でも脂ののったサンマを食べましょう。
他にもカリウム、ビタミンA・D、鉄分なども摂れ、疲労回復、血中コレステロール値を低下させるタウリンなどのアミノ酸も豊富に含まれています。
秋刀魚は良質な栄養を摂取できるので旬のうちにたくさん食べよう
茄子(ナス)
「秋ナスは嫁に食わすな」という言葉からも秋が旬であることが分かります。あまり栄養がないように思われがちですが、体内の余分なナトリウムや水分を排出する働きのあるカリウムや食物繊維を多く含んでいます。
特筆すべきは、ナスの紫色の色素であるアントシアニンです。アントシアニンはポリフェノールの一種で、体内の酸化や細胞の変化を予防することから、抗酸化作用があると言われています。
ただし、ナスは油を使った調理をすると、たくさんの油を吸収してしまいます。これを防ぐには、下ごしらえの段階で切った後に軽く塩を振っておきます。これで油の吸収量を減らすことができます。それでもダイエット中であれば、なるべく煮物や焼茄子、蒸すなどの調理でエネルギーを抑えた方がいいかもしれませんね。
栗
栗はナスと同様に、カリウムが豊富に含まれています。また、血を作る葉酸も含まれているので、貧血予防や葉酸を多く必要とする妊娠中の方にも最適です。また美肌に欠かせない食物繊維、ビタミンCが多く含まれています。
栗のビタミンCはデンプン質に包まれているので、加熱による損失はそれほどありません。疲労回復に役立つビタミンB1、細胞の成長を促進し、老化を予防するビタミンB2、アミノ酸の合成や代謝に必要なビタミンB6等も豊富に含まれています。