炭水化物が少ない食事と脂肪分が体脂肪を減らす少ない食事では、短期的には「脂肪分が少ない食事」の方が効果が高いとする研究結果を、米国の研究所(NIH)のチームが米科学誌セル・メタボリズムに発表しました。
ただ炭水化物を減らすと体脂肪を代謝する能力が高まるため、長期間続けると効果は同じ程度になるそうです。最近日本でも白米やパンなどを控える低炭水化物ダイエットが人気ですが、優位性には疑問を示す結果となりました。
米研究チームは「あくまでも基礎的な研究。日常的な食事で体重を効果的に減らす方法は、今後の研究課題としています。
半年計画なら低炭水化物も
チームは肥満の成人男女19人の協力を得て、2週間の実験を2回実施しました。炭水化物を減らして全体の摂取カロリーを通常より30%低くした食事を摂った場合と、脂肪分を減らして摂取カロリーを30%低くして食事を摂った場合で、代謝や体脂肪の変化を比較しました。
その結果、脂肪分を減らすと1日平均で体脂肪が89g減ったが、炭水化物を減らした場合の体脂肪は、53g減にとどまったようです。ただ脂肪分を減らしても体脂肪分の代謝は高まらず、6ヶ月以上継続すれば両者の効果に差がなくなることが、コンピューターシュミレーションで示されました。
脂肪カットさせるコツ
ケーキなどの洋菓子には、太る元になる脂肪分と砂糖が多く含まれています。これらを食べることはダイエットには確実に悪影響を与えます。とはいっても甘いものに目がないという人もい多いでしょう。
また絶対食べないと考えるとその我慢がストレスになり、その反動で余計に食べ過ぎてしまうこともあります。ですからケーキは他人から頂いたときに食べるなど、自分なりのルールを作り、食べる頻度を減らすことが大切です。
洋菓子が好きな人は、脂肪分の少ない羊かんやまんじゅうなどの和菓子を選ぶようにして下さい。さらに脂肪分の多いケーキなど洋菓子をどうしても食べたいときは、エネルギーとして消費しやすい日中に選ぶようにしましょう。
夕食から脂肪カットさせる
ダイエットにかなった夕食のポイントは3つあります。第一にはできれば夜8時までにすませることです。夕食後から就寝までに3~4時間はとりたいものです。就寝が午前1時、2時と遅い人の場合も同様です。
第二はご飯とタンパク質をきちんと食べることです。もちろん腸の働きを活発にする繊維質の野菜や海藻、豆類、イモ類などもしっかり食べましょう。第三は脂肪分をカットすることです。夜に取る脂肪は蓄積されやすいからです。
もし寝る前に小腹が空いたときはリンゴが最適です。リンゴに含まれる糖分は食物繊維のぺプチンの作用で消化・吸収が抑えられるので、ガリガリかじって食べると血糖値がゆっくりとしか上がりません。腹持ちも良く、腸の働きを活発にする作用もあります。